起床時のイライラを抑えるためには体内時計が鍵?

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みなさんは、起床時になぜかイライラしたり、機嫌が悪くなったりした経験はありませんか?

最近は、起床時に機嫌が悪いと感じる人は比較的多いようです。

では、起床時にイライラしたり、機嫌が悪くなるのはなぜでしょうか。

それは「体内時計のリズム」が原因であると言われています。

つまり、身体が起きる準備ができていないということです。

人間は地球の自転による24時間周期の昼夜に同調して、ほぼ1日の周期で体内環境を変化させる機能を持っています。

この約25時間周期のリズムは「概日リズム(サーカディアンリズム)」と呼ばれています。

概日リズムは、光や温度変化のない状態でも認められることから、生物が体内に時計機構を持っていることが明らかになりました。

これを「体内時計」といいます。

体内時計により、夜が近づくと血圧や体温が下がり、休む準備に入ります。

そして、朝になると徐々に体温と血圧を上げていき、活動する準備に入るのです。

体内時計は光の影響を大きく受けます。

そのため、夜遅くまで光を浴びていたり、朝起きても光を十分に受けていなかったりすると、体内時計にズレが生じてしまいます。

そして、身体本来のリズムのズレが、自律神経のバランスの乱れや睡眠不足、睡眠の質の低下などに繋がってしまいます。

そのため、起床時のリズムのズレによって起床後の活動の準備が身体的に出来ていないため、機嫌の悪さやイライラに繋がると言われています。

では、起床時にイライラしたり、機嫌が悪い状態を放置するとどんなリスクがあるのでしょうか。

実は、精神的な影響だけではなく、日中に頭痛やめまい、耳鳴りが生じる可能性があるほか、おなかを壊す、倦怠感、風邪をひきやすくなるなどの症状に陥りやすくなります。

また、肥満症や高血圧症、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。

さらに、ストレスへの抵抗が弱まり、「日中にイライラしやすくなる」「集中力が続かない」「人と接することや物事に取り組むことがおっくうになり、周囲から孤立しやすくなる」などデメリットが考えられます。

長期間放置された体内時計の乱れは、短期間で整えることはできません。

たとえやる気になって1〜2日ほど夜の長時間のスマホの使用を控えても睡眠への効果を感じられないため、その後スマホの長時間使用を再開し、悪循環となるケースも多くあります。

こういったケースは主に連休中に体内時計の乱れが起きやすいことから考えられます。

そのため、体内時計の乱れを放置せずに早急に対応し、予防していくことが大事なのです。

ここからは、連休中に体内時計の乱れを予防する方法を紹介していきます。

一つ目は、『朝の起床時間をいつもの時間に戻すこと』です。

仕事に戻るときにストレスを感じるのは「朝起きること」と言う人は多いようです。

いざ早く寝ようと思っても、なかなか寝つけなかったりします。

生活リズムを戻そうとして失敗している人の多くは「早く寝よう」としている方々です。

仕事に戻る3日前くらいからは仕事に行くときの時間に起きる事をおすすめします。

また、休みの時もいつもの起床時間より2時間は遅く起きないようにすると、生活リズムの乱れは軽減できます。

例えば、いつも朝7時に起きる人は、休みの日も朝9時までに起きるとリズムをキープしやすいでしょう。

二つ目は『食事の時間を一定にすること』です。

消化吸収という胃腸のリズムを崩さないことも体内時計のキープに役立ちます。

また、連休中は睡眠を優先し、朝食を抜く人も多いです。

仕事に戻る数日前から朝食を食べるようにして夜遅くまでお酒を飲んだり食事を食べたりしないということも大切です。

三つ目は『太陽の光を浴びること』です。

体内時計は光の影響を強く受けます。

そのため、遅くとも寝る1時間前にはテレビやスマホ、パソコンなどの使用はやめましょう。

また、夜に向けて部屋の電気を徐々に暗くしたり、光の色を白色から黄色やオレンジ色などの暖色系の色に変えることも効果的です。

明るさや色調を調整できるシーリングライトや、照明を自動的にオンオフ切り替えられる製品も売っているので、それらを活用することもオススメです。

起床時はカーテンを開けて、最低15分は太陽の光をたっぷりと浴びましょう。

窓の前に座って日光浴をするのもよいですが、部屋中のカーテンを開けて朝の準備や家事をするだけでも効果的です。

部屋の日当たりが悪く、なかなか光が入りづらいという場合は、光を発する目覚まし時計などの利用がオススメです。

光を浴びることで、起床前から血圧を徐々に上げてくれる効果もあります。

ちなみに、太陽光の中に含まれるバイオレットライトというものはご存じでしょうか。

網膜の中にあるOPN5という受容体がバイオレットライトにより活性化されるのですが、このOPN5は脳の機能に影響し、うつなどの治療に有効という可能性が報告されています。

ただし、このバイオレットライトはガラスなど窓によって遮られてしまいます。

ですので、朝窓を開けて光を浴び、昼間は外に出て散歩して太陽を浴びるということが体内時計をキープし、うつ気分を予防するのに役立つと言えます。

以上の3つのことを予防し実践していくと、体内時計の乱れがなくなっていき、イライラや機嫌の悪さは徐々になくなっていくでしょう。

もしも、それでも体調不調が続く場合は医療機関に受診することもオススメします。

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